薬物乱用頭痛の特徴と治療法
日本頭痛学会ガイドラインより抜粋
薬物乱用頭痛
MOH:medication-overuse headache
以前から反復性頭痛がある患者が、
鎮痛薬やトリプタンなどの使い過ぎによって状態が悪化し、
薬剤の使用過多による薬物乱用頭痛(MOH)を発症することがある。
治療の原則
①原因薬物の中止
②薬物中止後に起こる頭痛への対処
③予防治療薬投与

ポイント
・3か月を超えて月に15回以上の薬物摂取で使用過多と定義される
・もともとの頭痛は片頭痛であることが多い
・有病率 全人口の1-2% 慢性頭痛の25-50%
・MOHの原因となる薬剤
エルゴタミン トリプタン アセトアミノフェン NSAIDs
オピオイド
・患者にMOHについての助言と教育が最も重要
・漸減中止は、即時中止に比べて再発率が高い
・薬剤中止後の離脱症状 頭痛などの悪化 トリプタン 平均4.1日
・離脱後頭痛へのレスキュー ナプロキセンやCOX2阻害薬
・予防治療薬 バルプロ酸 ロメリジン アミトリプチンなど
・中止後、41%が1年で再燃
・予後不良因子 片頭痛の罹患期間が長い、離脱後の発作が多い、薬物摂取回数が多い
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