• Hidamari Dr

ナースのお勉強(4) 発熱

最終更新: 4月26日

訪問看護師に必要な発熱に対する看護をまとめてみました。

在宅では、医師の診察を依頼したり、レントゲンなどの画像検査が簡単にできない場合があります。

そのため、医療機関での看護との違いを考えて、在宅で必要なポイントをまとめてみます。


【状態を把握する】

・意識レベルを含めたバイタルサインの確認

・普段と違うところはどこか?

 意識レベルやADLが、普段とどう違うかを観察することが重要です。

・食事量、水分量

 食事が取れなくても、水分が500ml/日以上取れるのであれば、輸液はほとんど必要ありません。水分摂取を進めてください。水、お茶で十分です。

 普段の食事量から減っているか、水分はしっかり取れているかを確認しましょう。また、誤嚥などの状態についても確認が必要です。



【見た目の元気さも大切】

ざっくりと、

細菌感染はぐったり

ウイルス感染は、比較的元気

腫瘍熱などは、けろっとしていることがあります。

もちろん、ウイルス感染症のインフルエンザはぐったりすることが多く、あくまでも目安として使ってください。


38度だから重症だ。37度の微熱だから、大丈夫。

ってことはありません。

患者さんの見た目の元気さにも注目してください。

38度を超えていても、食事ができて、元気そうならば、1日経過を見れます。

逆に、37度程度の発熱でも、食事ができず、ぐったりしているならば、早めに医師に相談てください。


【在宅でよく経験する発熱の原因】

・(誤嚥性)肺炎

 脳血管障害、認知症、神経難病、高齢者では、頻度が高い疾患です。

 日頃から、「ご飯の時にむせることがあるか」、「水分で咳が出るか」を確認しておきます。

 SpO2の低下、右下肺の雑音があると、可能性が高くなります。

 38-39度の発熱、咳嗽、痰などの症状

 軽症ならば、1-2日で解熱します


・尿路感染症

 長期臥床、尿閉、尿道カテーテルの使用、膀胱炎の既往

 血尿、尿の混濁があれば、可能性が高くなります

 腎盂腎炎になると、高熱、血圧低下、イレウス様症状(嘔吐)などが見られることがあります。 


・その他

 在宅では、腫瘍熱やこもり熱もよく見られます。ただし、これらの状態は除外診断になります。除外診断とは、他の疾患の可能性が否定できる時に、腫瘍熱などの可能性が高くなるという診断です。

 ですから、他の疾患(肺炎やインフルエンザなど)の疾患が否定できていないのに、最初から腫瘍熱やこもり熱だと診断することには注意してください。


 腫瘍熱

 がんの患者さんで、熱以外の症状が乏しい、感染巣がない、38-39度の発熱を繰り返す。

 治療はNSAIDsなどの内服です。ステロイドも使用されることがあります。


 こもり熱

 夏場でエアコンなどが使用されていない時や、冬場でもお布団の掛けすぎなど、環境によって体温が高くなる状態です。こもり熱と考えるためには、今までの観察、所見を全て考えて、他の疾患の可能性が低いと判断される必要があります。状況から、こもり熱の可能性が高くても、他の所見がないかしっかりと看る必要があります。

【輸液は必要か】

 食事が取れなくても、水分が500ml/日以上取れるのであれば、輸液はほとんど必要ありません。水分摂取を勧めてください。

 熱中症以外の患者さんに、スポーツドリンクやOS-1を飲ませると、浮腫などを合併することがあります(特に高齢者)。水、お茶で十分です。

 2食または、1日以上、食事ができないのであれば、医師に相談します。



【まとめ】

・普段のバイタルと変化があるか確認する(意識レベルも)

・見た目の元気さに注目

・室内環境の確認

・胸部の聴診、おしっこの状態

・その他、皮膚の変化や関節の腫脹がないか


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